この季節になると、NHKBSプレミアムシアターでは「じゃじゃ馬ならし」と「夏の夜の夢」の組み合わせのバレエを放送しているような印象があるのですが。モンテカルロの『じゃじゃ馬ならし』はジャン=クリストフ・マイヨーの振付作品で、ボリショイ・バレエでは再演するほどで、他のバレエ団でもレパートリーに取り入れられる作品となっています。
オペラ座の「夏の夜の夢」はジョージ・バランシンの振付作品で、1962年にニューヨーク・シティ・バレエで初演され、2017年にパリ・オペラ座バレエ団のレパートリーに加わった作品です。
原作はシェクスピアの小説で、本来であれば物語バレエとなるのが普通なのですが、やはりそこはバランシン。物語性がベースになるものの、舞台装置と豪華な衣装で踊るというとても美しいバレエ饗宴となっています。
モナコ公国モンテカルロ・バレエ「じゃじゃ馬ならし」
1993年にモナコ公国モンテカルロ・バレエ団の芸術監督に就任した[ジャン=クリストフ・マイヨーの振付の『じゃじゃ馬ならし』は2014年、ボリショイ・バレエのために振り付けられた作品です。
この年の「黄金のマスク賞」で「最優秀振付賞」「最優秀女性ダンサー賞」「最優秀男性ダンサー賞」の3部門賞を獲得するなど大好評を博しました。
◇モナコ公国モンテカルロ・バレエ
「じゃじゃ馬ならし」
<演 目>
バレエ「じゃじゃ馬ならし」
振付:ジャン・クリストフ・マイヨー
音楽:ドミートリ・ショスタコーヴィチ
<出 演>
カタリーナ:エカテリナ・ペティナ
ペトルーチオ:マテイユ・ウルバン
ビアンカ:カトリン・シュラーダー
ルーセンシオ:アン・ジェヨン ほか
モナコ公国モンテカルロ・バレエ団
管弦楽:モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:イゴール・ドロノフ
収録:2020年7月23・25日 グリマルディ・フォーラム(モナコ)
収録:2020年7月23・25日 グリマルディ・フォーラム(モナコ)
パリ・オペラ座バレエ「夏の夜の夢」
バランシンはメンデルスゾーンの音楽とシェクスピアの原作を組み合わせ、しかも古典バレエの物語性を踏襲しつつとても美しい世界をバレエとして表現しています。
◇パリ・オペラ座バレエ「夏の夜の夢」
<演 目>
バレエ「夏の夜の夢」(全2幕)
振付:ジョージ・バランシン
音楽:フェリックス・メンデルスゾーン
<出 演>
ティターニア(妖精の女王):エレオノラ・アバニャート
オベロン(妖精の王):ユーゴ・マルシャン
妖精パック:エマニュエル・ティボー
ハーミア:レティシア・プジョル
ライサンダー:アレッシオ・カルボーネ
ヘレナ:ファニー・ゴース
ディミトリアス:オードリック・ベザール
ヒッポリータ(アマゾンの女王):アリス・ルナヴァン
シーシアス(アテネ公爵):フロリアン・マニュネ
ボトム:フランチェスコ・ヴァンタッジオ
ティターニアの騎士:ステファン・ビュリョン
パピヨン:ミュリエル・ズスペルギー
ディヴェルティスマン:パク・セウン
カール・パケット
パリ・オペラ座バレエ団
パリ・オペラ座バレエ学校
合唱:パリ・オペラ座合唱団
管弦楽:パリ・オペラ座管弦楽団
指揮:サイモン・ヒューイット
収録:2017年3月18・23日 パリ・オペラ座 バスチーユ(フランス)